サイトトップへ 体験記トップへ mail to Jimbo 2003.02.04.


個人の意思を尊重するアメリカ
          〜ベガス遠征は奥さん(彼女)同伴で!

 先月中旬からずっと体調が優れずにいたので、後輩の安直樹やユミちゃんとの再会を果たした、バーミンガム遠征の体験記を書きそびれてしまいました。 しかし、3週間も過ぎてしまい、今更書く気分にもなれなかったので、バーミンガムでの話しは、また次の機会ということで、今日はちょっとアメリカらしい話しを書いてみたいと思います。

 以前、日本で聞いた話しなのですが、日本のクラブチームでは、泊りがけの遠征に奥さんや彼女を同伴することは、禁止されているチームがあるということなのですが本当でしょうか? また、同伴するのは構わないけど、宿泊先の部屋割りは、夫婦でありながら選手は選手と、奥さんはマネージャーの女の子と宿泊しなければならないとか・・・・・・。 もし、これらの話しが本当ならば、きっとアメリカ人は驚くだろうし、「Why?」って聞いてくるに違いない。 

 ちょうどバーミンガム遠征が終わった頃(Jは熱で苦しんでいた頃)です。エディからメールが入ってきました。内容は「今度のベガス遠征に奥さんを同伴したい」というものでした。また、そのメールの後に、マネージャーのラリーからも「他にも奥さんや彼女を同伴したい人は、早めに連絡を入れて欲しい。また、試合の前や後にゆっくり観光したい人は、日程のリクエストも受け付けます」という内容のメールが入りました。まあ、Jには関係ない話しだったのですが、ちょっと興味があったので、デンバーに戻ってから数人の選手に話しを聞いたところ、何人かは奥さんや彼女を同伴するとのことでした。しかも、仕事の休みを取って試合の後は2人でゆっくり観光をしてくるという選手もいました。気になる費用ですが、以前は全てチーム持ちという時期もあったそうですが、現在は夫婦(カップル)のホテル代はチーム負担で、パートナーの飛行機代は個人負担ということでした。それにしても、選手の飛行機代は遠征に絡めてチーム負担となるので、費用的にはかなり節約できることになります。

 当然のことですが、選手はシーズン中ほとんどの週末をチーム練習や遠征に費やしています。しかし、中には妻帯者もいるわけで、家族の理解が無ければ活動できない選手もいます。もちろん、シーズンオフになればその分家族サービスも増えるのでしょうが、時にはシーズン中でも、家族と過ごすことを理由に練習や遠征をキャンセルする選手もいますが、これはアメリカだと認められる行為なのです。そうそう、ラリーも、昨年奥さんに子供が生まれたことを機に、チーム遠征には一切同行しなくなったスタッフの一人なのです。 日本の場合は家族を犠牲にしているという観念がありますが、アメリカではあくまでも家族や恋人があっての“バスケ”という観念が強いように思います。そして、チームも最大限に選手の意見を聞き入れ、選手のみならず家族や恋人への配慮もしてくれるのです。この辺は良く日米の大きな違いとして、テレビなどでも取り上げられる部分ですよね? 例えば奥さんの出産に立ち会うために、夫が仕事を休むことも普通のことだし、家族のために仕事を替えてしまう人も少なくないとか。 まあ、Jの場合はバスケを最優先したい人なので、それはそれで自分自身が納得していることなんですが・・・・(笑)

 例え話を一つ。 アメリカ代表で北九州ゴールドカップのMVPに輝いた、ポール・ショルティ選手は、3年前に学生結婚をしました。そして、彼はその次のシーズンを、「奥さんとゆっくり過ごしたい」という理由で全くプレーしませんでした。そして、地元で開催された大会などには、奥さんと一緒に観戦しにきたりして、その仲の良さを見せ付けていたのですが、周囲の反応はいたって祝福ムードでした。もちろんチームメイトから批判が出たなんて話しも、一切聞きませんでした。でも、日本で同じことをしようとすれば、絶対に批難・中傷の的になることは間違いないでしょう。特に強いチームであればあるほどに、中心選手であればあるほどに、そのような行動は許されないはずです。「お前の勝手な行動で、チームに迷惑がかかる!」などと言われるに違いない・・・・。事実、Jは似たような話しを聞いたことがあるし、実際に同じようなことを言われたこともあります。まあ、逆を返せばそれだけ自分を必要としてくれているのかも知れませんが、更に逆を返せば、チームは選手個人の考えを、どれだけ平等かつ理解してくれているのか疑問を感じます。 例えば戦力的に不要な選手が同じことを言った場合、彼らはその時に何と言うのだろうか? なんて考えてしまうのですが、そんなことを考えるのはJだけかな?? ここで、少し“利害関係”ということについて考えてみましょう。

 まず考えたいのは、自分は誰のためにバスケをしているのか?ということです。Jはあくまでも自分のためにバスケをしています。決してチームのためではありません。 勘違いしたらいけないのは、“チームプレイだから勝手な行動は許されない”という言葉の意味です。確かに自分が選んだチームでプレーすると決めた以上は、そのチームの目的を達成するために、強調性を持ってプレーする必要があることは理解します。バスケはチームスポーツだからです。でもそれ以前の話しとして、個人の考えやライフスタイルがあってもいいはずです。例えば、ある選手が移籍をしたいと言えば、チームは快く認めて欲しい。 例えそれがチームにとって、大きな痛手となったとしても、Jはそれを認めた上で移籍した選手を応援したい。 なぜなら選手にはチームを選ぶ権利があるからです。 とかく、勝負の世界は“勝った、負けたの世界”です。だから、チームはその利害関係に固執しがちです。 誰だって自分のチームの戦力ダウンを喜ぶ人はいないでしょう。 でもあえて書きます。 選手は、まず自分が一番気持ち良く、楽しくバスケが出来る環境を手に入れるべきです。また、チームや周囲はそれらを認めてあげるべきなのです。そして、それができるチームや環境には素晴らしい選手が集まり(育ち)、選手も自分のチームを大切にすると思うのですよ。 そういう意味では、Jが在籍している「森本文化風呂商会」は素晴らしいチームと言えます。なぜならキャプテンの哲さんは、時々意味不明で無理なことも言いますが、あくまでも選手の意思を尊重して物事の判断をしてくれるからです。そして、選手の移籍に関しても自チームの痛手を我慢してでも、選手を見送る姿勢を取っているからです。Jが思うに、こういう行動が取れる日本人はまだまだ少ないかな。まあ、今年に限って言えば、逆に素晴らしい選手が2人も入って来てくれたので、大いに喜んでいるとは思いますが(笑) だからこそ、Jは決して強くないし、完成されたチームでもないけど、風呂屋に移籍をしたし、未だに留まっていのだと思います。

  なんだか話しが反れてしまいましたが、何を言いたいかというと、“選手はチームの一員である前に、まず個人として尊重されるべき”だということです。そして、チームや周囲の環境も、そのように選手を扱って欲しいという事です。 遠征に家族を同伴しようが、家族のために活動を休止しようが、選手が移籍をしようが、その選手が決めたことならば、それでいいじゃないですか! そんなことを無理やり押さえ付けたり、否定したところで、良い結果は何一つ生まれてこないと思うのです。日本の選手はチームのことを本当に良く考えて行動していると思います。でも、チームはチームの利害関係を考え過ぎて、余りにも個人のことを考えていないように思うのです。 Jはチームの人間である前に、一人の個性ある人間(選手)でありたいと思っています。 また、その上で自分が決断したチームや環境でバスケをしたいと思っています。 それが森本文化風呂商会であり、デンバーナゲッツなのです。そして、それはチームにとっても自分にとっても良い結果をもたらしていると信じています! もちろん、世の中には「そんな考え方は認められない!」と、言う人がいるかも知れませんが、それはそれです。 これはあくまでもJの考えです。

※今回の体験記には、かなり手厳しい感想もありそうですが、望むところです(笑) みなさんの率直な意見を聞かせて下さい。

 今週末はケンタッキー州のレキシントン遠征です。今年で25回目の記念大会となる“ブルーグラス・インヴィテーショナル”は、D1チームが8チームにD2チームが12チームも参加するとても大きな大会です。レイクショアもD2でエントリーしているので、また安直樹に再会できるはずです。今度の体験記こそ、この遠征のレポートを書きたいと思います。



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