サイトトップへ 体験記トップへ mail to Jimbo 2002.10.29.


引っ越し
〜初めてのルームメイトとデンバーのスポーツ事情

 キャンプが終った日の午後、マネージャーのラリーやコーチのエリックと共に今後のことについて話をしました。何と言ってもまずは部屋探しが急務なのですが、デンバーはアパートの家賃が非常に高いのです。例えばスタジオタイプ(ワンルーム)のアパートで、部屋代だけでも$600(約7万5千円)くらいは掛るのです。しかも、今回は半年間の短いステイと決めているので、家具やベッドを買うのもバカバカしい。と言うことで、ラリーには家財道具が全て揃っている部屋をリクエストしたのでした。そして部屋が見つかるまでは、しばらくキッチン・家具付きのウィークリーホテルに部屋を取ってもらい、デンバーでの生活が始まりました。ちなみに、そこの支払いはチームのクレッジトカードでした。

 まずウィークリーホテルへの移動は、チームメイトとなったロブ選手(96年アトランタパラの全米代表でJと同じ年齢)が手伝ってくれました。しかも、ロブはホテルまでの車中、デンバーの生活に必要な様々な情報を細かく教えてくれたのです。また、当時まだ車が無かったJに対して、「買い物等の手伝いは、チームの人間が交代でするから!」と言うのです。そして圧巻は“チームメール”でした。(チーム関係者のメルアドをグループ化して必要な情報を交換している) まず、ロブがホテルの住所や連絡先をみんなに知らせるために、Eメールを入れてくれたのです。しかもそこには、異国の地に一人で居るJの気持ちを察してか?「なるべくJと連絡を取り合い、ホテルにも遊びに行こう!」と書いてくれたのです。すると、「家に夕飯を食べに来ないか?」とか、「ヘルプが必要なときはいつでも電話をくれ!」といったメールや電話が何人かの選手、スタッフから来たのでした。この時、Jはまだ体調が悪く、胃痛と吐き気に苦しみながら心細い気持ちでいたので、本当に涙が出るほど嬉しかったです。正直なところ、それまではデンバーで日本人の知り合いを作るべく色々と探っていたのですが、「俺には素晴らしいアメリカ人の仲間がたくさんいる!」という事に気づいたら、そんなことはどうでも良くなってしまいました。

 翌日、ようやく体調も回復しつつある中、ラリーから電話が入りました。「ジェーミーの家に住まないか?」というものでした。ジェーミーはデンバー市内に一人で暮らす車椅子バスケの選手です。彼はクラス1(身体の障害が重度)の選手で、もの静かな性格ということもあり、プレー自体は非常に地味なのですが、ピック&ロールやフリースロー、イージーシュートをきっちり決めるところなど、基礎がしっかりできている素晴らしい選手です。しかし、彼は現在手首を痛めており、長期にわたりタフさを要求されるD1でのプレーは無理と判断したようで、今シーズンはチーム練習のみ参加している選手なのです。

数日後、ラリーに連れられてジェーミーの家を訪ねてみると、「素晴らしい!」の一言でした。 まず、広いリビングには65インチのマンモステレビが置かれており、ベッドルームとバスルームが各2つずつ用意されています。しかも、空いている部屋にはベッドやルームランプ、テーブルなども用意されており、すぐにでも生活が始められる状態でした。また、家はダウンタウンに近いため、とても便利な立地条件なのです。 特にJが最も気にしていたプシセンター(NBA:プロバスケのアリーナ)まで、車で3分という近さなのです。おまけに、日本食料品店やレストランも多いダウンタウンの繁華街へも5分と掛らない近さなのです。もちろんジェーミー自身も素晴らしい人格の持ち主です。彼は31歳と年齢も近く、アメリカ人にしては几帳面で誠実感が漂っていいました。また、Jが一緒に暮らすことについて抱いた、色々な質問に対しても誠実に答えてくれました。そして、「自分の家だと思って自由にやってくれ!」と笑顔で返してくれたのです。
そして、Jは即決でジェーミーの家へ引っ越すことになったのです。 後で知ったのですが、彼はイリノイ大学を卒業しており、在学中には車椅子バスケットチームにも所属していたということです。そして、彼の堅実で素晴らしいプレーは、そこで養われた事が判明したのです。それにしても31歳の若さで家を持ち、ゆうゆう自適に暮らしているジェーミーが羨ましいのはJだけ?。

マンモステレビのあるリビングにてジェーミーを撮影 デンバーのダウンタウンを家の近所の通りから眺める


 ところで先日、ペプシセンターでナゲッツの紅白戦があり、ジェーミーと観戦してきました。まだシーズン前の紅白戦と言うこともあり、この試合は入場料も駐車場も無料で開放されました。多分コロラドの住民に対して、今シーズンのチーム紹介や宣伝も兼ねていたのでしょう。それと、選手の顔ぶれは一人の選手(ジュワン・ハワード)を除いては、知らない選手ばかりで、まさに新チームに改革中という感じでした。ただし、シーズン前とはいえ、試合の内容が余りに悪かったので、観ている人々は口々に「大学生の方がましだ!」とか、「やっぱりコロラドはブロンコス(アメフト)か、アバランチ(アイスホッケー)だな!」と言っていました。まあ、確かに試合内容は、かなりひどかったのですが・・・・。 また、ペプシセンターはオープンして2年目の新しいアリーナで、とてもきれいな施設でした。が、実は97年に全日本の遠征で、Jは一度デンバーを訪れたことがあるのですが、その時に観戦したナゲッツのアリーナは、既に壊されて無くなっていたのです。(ちょっと残念です)

ここで、アメリカのスポーツ人気を知れる話を一つ。 コロラドは人口350万人程度の州で、約半分がデンバー周辺に集まっていると言われています。しかし、それでもデンバー周辺人口は180万人程度です。(確か名古屋市の人口だけでも300万人くらいはいたと思います)  それにも関わらず、デンバーには4大メジャースポーツチームの全てが存在し、且つ、全てがしっかりと収益を上げているというから凄い!(他にもサッカーなどマイナースポーツのプロやカレッジのスポーツチームも多数ある) しかも、バスケのペプシセンターとアメフトのインベスコフィールドが築2年、そして、最も古い野球のクアーズフィールドでも7年という新しさだそうです。いったい総工費はどうのくらい掛っているのだろうか?? また、選手の給料だけで幾ら支払われているのだろうか?? そして、アメリカの人々はスポーツ観戦に、いったい幾ら費やしているのだろうか?? それらを考えると不思議な思いです。

ペプシセンター
(NBA:ナゲッツ&NHL:アバランチ)
インベスコフィールド
(NFL:ブロンコス)
クアーズフィールド
(MLB:ロッキーズ)


日本の人口はアメリカの約半分ですが、プロスポーツチームは野球とサッカーを合わせても、いいとこ40チーム程度でしょう。しかも、閑古鳥状態で経営難のチームも少なくないと聞きます。そして、大学のスポーツもアメリカに比べれば月とスッポン。それに引き換えアメリカでは、4大メジャースポーツだけでも約120チームが存在し、マイナースポーツ&リーグを合わせれば200チームは下らない。それにカレッジスポーツの数や人気を考えると、やはりアメリカのスポーツ熱は“スゴイ”の一言です。 ちなみにジェーミーは年間を通して、全競技で10〜15回程度、スタジアムへ観戦に行っているらしいのですが、Jも既にバスケの試合を中心に、10試合程度の観戦予定を立てております。

 まあ、今回は6ヶ月間という短いデンバー生活なので、できるだけ多くの発見や感動、そして楽しみを見つけて、充実したものにしたいと思っています。 まずは、本業?のバスケで納得のいくシーズンを送ることに集中したいと思いますが、それ以外では、コロラドの素晴らしい自然を堪能すべく、各地への散策を開始しています。また、他にも数年ぶりにチャレンジ予定のスノースキーや、お隣(ユタ州やアリゾナ州)にも、車での旅行を計画中です。 また、それらは実現次第、体験記でお伝えしていきたいと思います。



サイトトップへ 体験記トップへ mail to Jimbo